私が住むI市保健福祉部児童家庭課が平成14年に公立保育園に通う5才児に対して行った調査によると、「食事が楽しみか」の質問に対し「どちらでもない・楽しみでない」が35%もいたという。食べ盛りの子どもにとって食事が楽しみじゃないなんて!!何でなんでしょ。日本食生活協会発行の「食生活指針ガイド」にその疑問を解くヒントが出ていた。 食事を楽しみましょうと題して ○みんなで食べるから食事は「おいしい」! ○食卓は親子の大切なコミュニケーションの場 ○食事づくりに子どもの頃から参加しよう という3つの項目と、国民栄養調査に基づく数字が掲載されているページだ。
みんなで食べるということ 我が家の食事風景を考えてみる。私は10時頃に軽く食べる程度、子どもはおにぎりなど適当なものをほおばりながら登園する。つまりばらばらだ。昼は子どもは保育園でみんなと同じものを食べる。「保育園のご飯はもっとおいしい」こんなことを子どもに言われたこともある。たぶん、みんなと食べることが「おいしい」につながっているんだろうなぁ。「ピーマン食べれたよ」「パセリ食べたの私だけ」帰ってくるなりこんなことも言う。みんなで食べることは好き嫌いをなくす近道なのかも。子どもが大きくなってもなるだけ家族みんなで食卓を囲みたい。
子どもと食の話題 再びI市の調査結果から。「食べ物の話をすることがあるか」という質問に「あまりない」という回答が6%あった。「時々ある」が47%。大人になっても食べ物の話題ってつきないと思うのだが(どこそこのケーキがおいしいだの、讃岐うどんが流行りだの。どんな話題にせよ)。では、子どもとはどんな食の会話をすればいいのだろう。例えば食事を作るところを見ていれば、子どもは何らか反応を示すはず。「今日は何?」とか「私もやってみたい」とか「どこで買ったの(採れたの)?」などなど。ついつい私なども「危ないからあっちへ行ってテレビ見てて」なんて言ってしまいがちなのだが・・・週に2回くらいは子どもにもできるメニューにしている。餃子とカレー。野菜を切って、混ぜて(捏ねて)、包む餃子は、焼く意外は全部まかせてもらえるので、子どもは大喜び。親も大助かり。
キッチンガーデン、ベランダ菜園のすすめ 家が農家であったら、または家庭菜園を作っていたら、子どもたちだってどんなふうに野菜が育って収穫できるのか自然にわかるのだが、そうでない限り、大人が教えてあげなければならない。だけど大人だって曖昧だと思いませんか?私にしても最近までキャベツは最初からまるいものだと思っていましたし、オクラに黄色くて大きな南国的な花が咲くことも知らなかった。そんなことを子どもに話したら目をキラキラさせて聞いてくれるのよねー。「私も見たい、見たい」なんて言って。毎年、プランターにトマトとカラーピーマンは作っていて、子どもも収穫時期を楽しみしていたのだが、今年は畑の端を借りてトウモロコシを植えてみた。毎日「大きくなったね」「花が咲いたね」「いつ頃食べられる?」と眺めてはふたりの会話も弾む。おすすめです!ベランダ菜園。たいへんならパセリやハーブなどを植えたキッチンガーデンがお手入れラクです。
食の思い出を作ろう 小さい頃は行事食が楽しみだった。正月、夏祭り、節句や誕生日。我が家でも子どもができてからそんな行事食のことを思い出して作ることが多くなった。七草がゆなんて子どもはどうかなぁと思ったけど、意外と好評だったりして。「子どもはこんなの食べないか」って思い込んで作らないのもいけないのだなぁと、ちょっぴり反省した。子ども5才になったので、季節には山菜料理が食卓に並んだり、川魚がメインになることもある(何せタダだから・・・)。どれもとりあえず食べさせてみる。口に入れたあと「べー」と出してしまってもいいと思っている。「苦い」とか「渋い」もいい思い出になるこを私自身が経験してきているからだ。味を思い出すと、その時の情景が必ず浮かんでくる。そんな食の思い出を子どもに作ってあげられたらいいと思う。
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最後に私事ですが、忙しいとついつい食事へしわ寄せがいってしまいます。買い物は宅配で済ませ、品数も減ったり、うっかり給食と同じメニューになったり、在宅だからもっとできてもよさそうなものなのにできてない。身近にある食材でぱぱっとできて、栄養満点、子どもが喜ぶレシピあったら教えてくださ〜い。 (2003年 7月1日 なべ) |